スマホ充電の正解は?「使い切ってから充電」vs「継ぎ足し充電」

充電習慣

好! こんにちは、超謝謝です。
前回スマホのバッテリーの最後の粘りについて調べていたんですが、
そういえばバッテリーの充電方法って色んな流派がありませんか?
「バッテリーは0%まで使い切ってから充電したほうが長持ちする」という話を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。 一方で最近は「こまめに継ぎ足し充電したほうがいい」という情報も見かけます。いったいどちらが正しいのだろう。今回はそんな充電方法について調べてきました。

はじめに

結論から言うと、現代のスマートフォン(リチウムイオン電池)では「継ぎ足し充電」が圧倒的に正解です。「使い切ってから充電」は、むしろバッテリーの寿命を縮める危険な行為となります。

誤解の根源:ニッケルカドミウム電池時代の「メモリー効果」

「使い切ってから充電」という常識のルーツは、1990年代まで主流だった「ニッケルカドミウム電池(Ni-Cd)」にあります。この古い充電池には「メモリー効果」と呼ばれる現象がありました。

メモリー効果とは、例えば毎回50%までしか使わずに充電を繰り返すと、バッテリーが「50%までしか使わないのね」と勘違いし、実際の容量が残っていても早めに電圧が下がってしまう現象です。このため、定期的に完全に使い切ってから充電したほうがよいと言われていました。

しかし、2000年代以降、スマートフォンやノートパソコンはリチウムイオン電池に移行しました。リチウムイオン電池には、基本的にこのメモリー効果は存在しません。技術が進化したにもかかわらず、古い情報が口コミで広がり続けているのが現状です。

リチウムイオン電池の劣化メカニズムと「2つの天敵」

現代のスマートフォンバッテリーを長持ちさせるには、リチウムイオン電池の劣化メカニズムを理解することが重要です。劣化は主に「サイクル劣化」と「カレンダー劣化」の2つに分類されます。

サイクル劣化は、充放電を繰り返すことで発生する劣化です。しかし、この劣化は充電深度(DoD:Depth of Discharge)に大きく依存します。バッテリー研究の専門機関である米国のBattery Universityによると、0%から100%への完全充電を1サイクルとした場合、20%から80%の範囲での使用は約0.6サイクル相当の負荷しかかからないという研究結果があります。

カレンダー劣化は、時間経過とともに自然に進行する劣化で、特に以下の2つの「極端な状態」で加速されます:

1. 高電圧状態(満充電付近での長時間保管): 満充電に近い状態では電極の酸化還元反応が活発になり、電解液の分解や電極劣化が加速されます。
2. 低電圧状態(過放電状態での放置): 0%近くまで使い切った状態で長期間放置すると、負極の銅箔が溶出するリスクがあり、バッテリーが充電不能になる可能性があります。

科学的に証明された最適解:「20%〜80%ルール」

バッテリー寿命を最大化する充電範囲として、多くの専門家が推奨しているのが「20%〜80%の間での使用」です。この範囲での使用により、バッテリーのサイクル寿命は2倍以上に延びることが実証されています。

具体的な数値で説明すると、0%から100%までのフル充電サイクルを繰り返した場合、約300〜500サイクルで容量が80%程度に低下します。一方、20%から80%の範囲で使用した場合、同じ容量低下に達するまでに1000〜1500サイクル以上を要します。つまり、充電範囲を制限するだけで、バッテリー寿命を3倍近く延ばすことができるのです。

この原理は、電極材料へのストレスと関係しています。中間的な電圧範囲での使用は、極端な高電圧や低電圧によるストレスを最小限に抑えるのです。

現実的な運用方法:完璧を目指さない賢い使い方

とはいえ、毎日厳密に20%〜80%ルールを守るのは現実的ではありません。そこで、ストレスなく実践できる現実的な運用方法をご提案します。

基本的には30%〜90%くらいを意識する程度で十分効果があります。残量20%を切りそうになったら充電を始め、毎回100%までこだわらなくてよいのです。必要な時(旅行や外出が多い日など)だけ100%を狙いましょう。

継ぎ足し充電こそ推奨される使い方

リチウムイオン電池の特性から見ると、30%〜70%の間で継ぎ足しながら使うのが、最もストレスの少ない使い方です。家や職場に着いたら少し充電し、寝る前にフル充電ではなく必要十分なところまで充電する、といった細かい継ぎ足し充電は、バッテリーに悪影響を与えません。

むしろ、深い放電(0%近くまで使い切る)を避けるという意味で、寿命を延ばす方向に働きます。モバイルバッテリーを活用して、なるべく0%付近を避けることも効果的です。

最新スマートフォンの自動バッテリー保護機能

最近のスマートフォンには、OSレベルやメーカー独自のバッテリー保護機能が搭載されています。iPhoneの「バッテリー充電の最適化」、Androidの「アダプティブ充電」、Xperiaの「いたわり充電」などがその例です。

これらの機能は、ユーザーの充電パターン(就寝時間・起床時間)を学習し、夜間は80〜90%で一旦止めて、起きる時間に合わせて100%に近づけるといった制御を行います。毎晩挿しっぱなしになりがちな人ほど、必ずONにしておくべき機能です。

避けるべき充電習慣:バッテリー寿命を削る危険な行為

逆に、バッテリー寿命を大きく削る危険な習慣もあります。最も避けたいのが高温状態での充電です。直射日光の当たる車内でナビ+充電、高負荷ゲームをしながら急速充電、夏場に布団の下で充電しっぱなし、といった行為は避けましょう。

リチウムイオン電池は高温×高電圧の組み合わせに非常に弱く、バッテリー寿命が一気に縮む原因になります。充電中に本体が熱くなりすぎる場合は、ケースを外したり、冷却を意識したりすることも重要です。

また、0%まで使い切ってそのまま放置することも危険です。保護回路が働いて「0%」表示でも実際は多少の余力がありますが、それでも極端な低電圧状態であることに変わりはありません。そのまま何日も放置すると、セルの劣化が一気に進みます。

まとめ:現代の正解は「継ぎ足し充電」

現代のスマートフォンバッテリーにとっての正解を改めて整理します。昔の「0%まで使い切ってから充電」は、ニッケルカドミウム電池時代の話であり、リチウムイオン電池では深い放電、高温状態、高電圧張り付きを避けることが寿命に優しい使い方です。

日常的には30%〜90%くらいをざっくり目安に、必要なときだけ100%まで充電し、こまめな継ぎ足し充電を歓迎しましょう。「使い切ってから充電」という過去の常識に縛られず、今のバッテリーに合った現実的な運用に切り替えることで、スマートフォンをより長く・快適に使うことができます。

継ぎ足し充電は「バッテリーに悪い」のではなく、むしろ「バッテリーに優しい」現代の常識なのです。

といったところで、今回も読んでくれて感謝。

超謝謝